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財布長財布メンズ編集

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「じゃ、希美は目の前しか見られない、ってことなのかな」  ぼくがきき返すと、 「そうなの。私って、遠くを見た生き方ができない女だと思う」  その言い方が妙に引っかかった。翌年からぼくは郷里仙台にあるネット関連の企業に就職することが決まっていた。だが、希美はあと二年は東京の大学に残るのだ。遠くを見た生き方ができないとつぶやく彼女は、二年後に仙台でいっしょに住もうというぼくの計画に自信がなさそうだった。無理もない、希美は東京生まれの東京育ち。しかも生まれてこのかた、一度も引っ越しというものを経験したことがないという。  そんな彼女が仙台での生活に不安を感じるのも無理はないと思った。そこでぼくは、将来いっしょに暮らす決心を彼女に固めてもらいたくて、こんなことを口にした。 「じゃあ、希美に遠くを見る生き方ができるようにしてやるよ。四年後……いや、四年じゃ短いな、オリンピック二回分として、八年後の同じ日、六月二十六日という日に、このレイク・クレセントのほとりの、いまぼくらが座っているこの椅子《いす》にまたふたりで並んで腰掛けて、こうやって湖をわたってくる風を感じることにしよう。そういう未来の絵をはっきりといまのうちに決めておくんだ。どう?」  希美の耳元で風になびくほつれ毛を見つめながら、ぼくはオリンピック国立公園の名にふさわしい自分のアイデアに酔っていた。 「オリンピック二回分で八年後の約束?」 「そう、八年後のスケジュールを決めておくんだよ。オリンピックの候補選手はとりあえず四年先を見るけれど、ぼくたちは八年後まで見通しておくんだ」  四年後といえば、希美はまだ二十四だ。彼女にしたって、大学を卒業してすぐには結婚生活に入りたいとは思わないかもしれない。だが八年後の二十八なら、じゅうぶんに結婚を意識していい歳だ。とっさに思いついたわりには、そこまでの計算はぼくの中でちゃんとできていた。  一瞬、希美は戸惑った顔をした。断るのかな、とぼくは不安になった。が、すぐに希美は納得したうなずきを見せ、にっこり笑いながら返事をしてくれた。 「わかった。じゃ、八年経ったら、きっとここで会おうね」  ぼくは愚かだった。希美の笑顔に気を取られて、彼女の言葉尻《ことばじり》に深刻な別れの予告が含まれていることに気がつかなかった。  八年後にはぼくの妻となっているという前提があれば「八年後に、またいっしょにここにこよう」という言い回しになるべきで、「ここで会おう」という表現になるはずがないのだ。それは、八年後は別々に暮らしている状況を念頭においている証拠ではないか。そんな重大な含みに、ぼくはあとになって気づいた。レイク・クレセントの旅から一年後、ぼくが社会に出てまもなく、ふたりの関係が終わったとき、ぼくの記憶の底から、希美のその言い回しが蘇《よみがえ》ってきたのだ。 「それで、ここで希美のカレシは手間取ったわけだ、いまのぼくみたいに」  英語はかなり達者だが、アメリカで自分でレンタカーを借りるのは初めてという軽部勉は、ハーツレンタカーのカウンターでだいぶ戸惑った末に、書類を片手に、待っていた希美たちのところへ戻ってきた。  そのときに発した言葉の中に、過去の恋人に対する現在の恋人の嫉妬《しつと》のようなものが混じっていることを、希美は敏感に感じ取った。
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